ArcGIS 事例集 Vol.20
30/48

プラットフォームCase Studies Vol.20 組織名: 一般財団法人住所: 〒107-6114 東京都港区赤坂5-2-20 赤坂パークビル14階問合せ先:03-3584-2401Email:kaneko.t@jacic.or.jp使用製品ArcGIS ProArcGIS Enterprise課題・膨大なデータの管理・多くの関係者への効率的な情報共有が困難・事業計画修正にかかる煩雑な更新作業導入効果・事業全体に必要なデータの一元管理・効率的な情報共有・事業全体の進捗確認事業推進部 主事 金子 大輝 氏日本建設情報総合センター胆沢ダム全景30・ 建設事業全体に必要なデータと建設物の位置情報データの一元管理が可能に・ 現場の情報をポータルサイトで管理することで効率的な計画立案や意思決定を支援一般財団法人日本建設情報総合センター(JACIC)は、建設事業の円滑な執行に資する情報システムの調査研究、開発・改良、運用・保守並びに建設情報の提供・普及を行うことにより、建設技術の向上、建設事業の効率化、国土の安全かつ有効活用の促進を図ることを目的に設立された一般財団法人である。JACICは、建設プロセスに関わる情報の利活用を促進するため、国土交通省が進める「i-Construction」および「インフラ分野のDX」を強力にサポートするICTプラットフォーム「JACICルーム」を確立した。このプラットフォーム内で、ダム事業監理やリアルタイムの現場情報の可視化を実現するためにArcGISが活用されている。GIS基盤であるArcGISが特別なソフトウェアを必要とせず、インターネット環境・ブラウザーのみで利用できることに着目し、JACICルームに導入した。JACICが手掛ける建設事業の一つであるダム事業は、特に長期間にわたる大規模な事業である。多くの調査・設計・工事が実施されるため取り扱うデータも膨大で、PROFILE■概要■課題■ArcGIS採用の理由ArcGISを基盤としたGISプラットフォームの特長ArcGISを基盤としたGISプラットフォームの特長かつ多数の工事が並行して実施されるため、全体計画が複雑であり、多くの事業関係者への説明・同意・調整が必要とされる。しかし、これまでは紙での運用がほとんどであり、多くのデータが散在していた。ダム事業はさまざまな要因で随時事業計画の修正・更新が発生するため、都度関係各署への情報共有や事業の進捗状況を把握することに多大な時間と労力をかけていた。そのうえ、組織は2〜3年ごとに所轄の担当が異動してしまうため、必要な情報を引き継ぐ作業の効率化も求められて いた。ダム事業において関係者が現場の状況を把握するには、現場ごとの作業進捗データが確認できることが必要不可欠である。これらのデータをGISの地図上にプロットすることで、効率的な意思決定につなげることができる。国土交通省全体においても、インフラ事業のDX化や現場の人手不足を補うため、GISの活用が注目されている。JACICでは、既に持っているデータとの親和性の高さと操作性の良さなどからArcGISの導入を決めた。そのうえ、インターネット環境下であればハイスペックなPCでなくても3次元統合モデルなどを表示でき、だれでも利用できる手軽さも導入の決め手となった。GIS基盤を活用したダム事業監理プラットフォームの構築日本建設情報総合センター

元のページ  ../index.html#30

このブックを見る