Case Studies Vol.2129DEM解析による盛土抽出例※2DEMによる抽出結果空中写真との重ね合わせNDVI解析による盛土抽出例「スワイプ機能」を用いた判読例一定条件下での地物抽出例> 国土計画 > 建設■ArcGIS採用の理由■効果■今後の展望プとシーンの切り替え」等の機能を使って、効果的に盛土等の抽出を行うことができた。盛土等に対する規制区域の指定においては、ArcGIS内で、一定の条件下で広範囲にわたって画一的な処理を行うことができ、規制区域設定の検討に役立った。今後も、GISののさらなる活用を進め、盛土規制法の運用をより効果的に行っていきたい。具体的には、抽出した既存盛土等分布調査の結果をデータベース化し、座標での管理を行うことで、以降の地形改変の履歴を追うことができる。そして、規制区域の運用開始後、申請情報の一元化などでもGISが活用できると考える。※1 基礎調査実施要領(規制区域指定編)の解説、令和5年5月(国土交通省 農林水産省 林野庁)※2 盛土等の安全対策推進ガイドライン及び同解説、令和5年5月(国土交通省 農林水産省 林野庁)本取り組みで作成したGISデータは、ArcGIS上だけでなく、Web GISで公開・共有ができるため、住民による閲覧・利用も期待している。(2) 光学衛星画像の解析:植生の健康状し、植生の変化を確認した。(3) 解析結果と空中写真の重ね合わせ:標し、盛土等を判断した。DEM解析では、水面や樹木成長度合の違いによるノイズが多く含まれたが、下図のようる箇所とし、人工的な地形変化を確認した。NDVI解析の結果から、植生差があるとされる範囲に対して、直線的な地形変化、いわゆる人工的な地形改変がないかを確認した。態を示す数値であるNDVI値の差分を解析高差や植生差がある箇所を空中写真と照合に空中写真と重ね合わせることで、盛土の可能性が高い箇所を特定した。NDVI解析では、植生差がある箇所を盛土の可能性があ課題に示した盛土規制法改正にかかる2つの取り組みに対して、下記の理由から、GISを用いることとした。・ 調査対象が行政区域単位と広大である・ 画一的な対応が必要なことから、広範囲に対して同一の繰り返し処理ができるツールを用いる必要があるGISの中でも、ArcGISを採用した理由は、下記の通りである。既存盛土等の抽出・ DEM差分、NDVI解析等、衛星画像を始めとしたラスターデータへの解析機能が充実している・ 盛土等を判読する際に、画面のスワイプ表示や分割表示ができる機能が充実している盛土等に対する規制区域の指定・ 人家や一定のまとまりのある地物を、条件指定に合わせて画一的に抽出することが可能である・ きれいな図面のレイアウトを簡単に作ることができ、説明資料作成が効率的に行える既存盛土等の抽出においては、「2時期の標高差分」と「2時期の植生差分」の項目を用いることで、空中判読のみよりも、効率的な盛土等の抽出を行うことができた。判読を行う際も、ArcGISの「スワイプ」、「マッ既存盛土DEM差分解析結果ArcGISを活用した盛土等の抽出で崩壊による災害防止を目指す!活用事例
元のページ ../index.html#29