ArcConnect No.1
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26ArcConnect 創刊号 2024.5マップギャラリーへ出展したポスターと筆者いまいはやと第12回 Esri Young Scholars Award 受賞作品の参加について寄稿していただきました。 SDGsは世界全体、および各国で達成すべき17の目標群です。しかし、その内容からは具体的にどのようなアクションを起こせば良いかを想像することが困難です。そこで、SDGsを身近に引きつけて考え、地域の実情に沿った形にカスタマイズする、「SDGsのローカライズ」が重要視されています。 日本国内では、ローカライズされたSDGs (以下、ローカルSDGs)の策定とその達成に向けた取り組みが全国で広がりを見せています。このような取り組みを一層推進してSDGsが達成されるために、目標達成に向けた進捗状況を随時、追跡評価(フォローアップ&レビュー)することが強く推奨されて います。このような背景から、日本各地域におけるローカルSDGs達成に向けた進捗 状況を測定することを目的として研究を行っています。 ArcGISで優れた研究を行っている学生を表彰する、第12回Esri Young Scholars Awardを受賞された慶應義塾大学の今井隼人様(受賞時は法政大学デザイン工学研究科に在籍)に、研究内容やEsriユーザー会へす。そこで、日本各地域の実情に即した256のローカルSDGs指標を整備しました。これらの指標はローカルSDGsの進捗状況を測定するための自治体間共通の 基準となります。指標を整備する手法として、グローバル指標を各地域に適した形に読み替えるアプローチと、日本独自の課題を反映した指標を作るアプローチを組み合わせました。そうすることで、グローバル指標を意識しつつも地域の実情を反映した指標の整備が可能です。② 全国自治体におけるSDGs進捗状況の測定 整備した256のローカルSDGs指標について、国勢調査等の政府統計からデータを収集し、1,788自治体のArcGISユーザー紹介慶應義塾大学理工学研究科 後期博士課程 川久保研究室研究の目的研究手法・結果① ローカルSDGs指標の整備 SDGsの進捗状況を測定するための約230のグローバル指標(国連統計委員会による提案)は、日本各地域におけるSDGs進捗状況の測定には使いづらい側面がありま今井 隼人 様

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