16ArcConnect 創刊号 2024.5海 外ユーザー事例03PROFILE組織名:エジプト環境庁 (The Egyptian Environmental Affairs Agency)使用製品ArcGIS ProArcGIS Survey123ArcGIS Field MapsArcGIS QuickCapture課題・自然災害がもたらす自然保護区への影響を理解するための地理空間データベースの確立導入効果・自然保護区における生物多様性の監視、追跡、記録が可能に・業務のDX化による作業効率の改善と データ品質の向上野生植物ダッシュボード1982年に正式に発足したエジプト環境庁(以下、EEAA)は、持続可能な開発の中で、国の自然資源、国家遺産、生物多様性の保全を目指しています。エジプト国内のすべての自然保護区における生物多様性を監視、追跡、記録するため、国内の自然保護区の地理空間データベースを構築し、天然資源の管理に取り組んでいます。エジプトは、古代文明やピラミッド、 神殿、そしてファラオの墓などの古代遺跡でよく知られています。しかし、気候変動と自然災害、特に鉄砲水によってこれら自然保護区の浸食が 進んでいます。EEAAはエジプトの貴重な国宝を保護するために、保護地域の理解、保全、将来の安全確保を可能にする画期的な地理的アプローチを模索していました。EEAA は、エジプト国内のすべての自然保護区における生物多様性を監視、追跡、記録するために、Esri の最新のGIS技術を活用した新しいソリューションの導入を決断しました。そしてEsriのパートナー企業であ るStrategize It Egypt社と、以下の目的を果たす地理空間データベースの構築に取り掛かりました。・最新技術の導入とデジタル自動化:エジプトの将来計画「ビジョン2030」に基づき、最新技術を取り 入れ、デジタル化を進めることで、 エジプト環境事務局の業務をより効率化Strategize It Egyptチームは、デジタルと紙ベースのフォーマットの両方で既存のデータを収集する作業から始めました。収集されたデータは、ISO規格に準拠した地理空間データベースモデルの設計と構築に活用されました。これにより、特定の保護区の情報をローカライズすることで、中央地理空間データベースでの管理を可能にする、画期的なソリューションを目指しました。概 要課 題課題解決手法・意思決定の支援とデジタル情報提供:最新の空間情報を用いて自然保護区の開発と管理をするための意思決定を支援し、自然保護区を効果的に管理・監視の自動化:自然保護区での動植物の監視作業を自動化することで、作業効率を上げ、現場で収集されるデータの品質を向上・最新技術への適応とデータベース構築:国際的な品質管理基準に従って中央地理空間データベースを構築・管理・庁内チームの能力強化:対話型 ワークショップや現地研修を通じて、自然保護区を管理する部署の専門知識と技術を向上エジプト環境庁による自然保護区での地理空間データベース活用エジプト環境庁https://www.esri.com/en-us/lg/industry/government/stories/eeaa-case-study
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