12ArcConnect 創刊号 2024.5国 内ユーザー事例01PROFILE組織名:大阪市建設局 株式会社建設技術研究所使用製品ArcGIS OnlineArcGIS StoryMaps課題・システマティックに事業を進めるための ツールとして情報共有プラットフォームが必要導入効果・構造物の3Dモデルや図面とともに、工程やリスク、課題、事業費を表示でき、関係者間で事業に関する基本的なデータを常時確認できるようになった大阪市建設局淀川左岸線2期建設事務所設計課担当係長藤田 庸介 氏建設技術研究所CM施工管理センターグループ長田代 晃一 氏淀川左岸線(2期)の施工区間。阪神高速道路3号線から国道423号とのインターチェンジまでを含む(上)。将来は大阪都市再生環状道路の一部となる(下)クラウド上でマップ作成・管理が行える「ArcGIS Online」を活用し、BIM/CIMモデルと工程表、リスク、課題、コストなどをひもづけた画面。ブラウザで簡単にアクセスでき、プロジェクトの進ちょく状況が一目でわかる※本記事は建設ITワールドに掲載されたものを転載しています。 建設ITワールドから正式に許諾を受けております。「ArcGISの地図上に、構造物の3Dモデルや図面とともに、工程やリスク、課題、事業費を表示できるので、事業を管理するうえで必要となる基本的 なデータを関係者がすぐに確認できます。また現場のリアルタイム情報を、ライブカメラ映像を通じて常に把握できます」と語るのは、大阪市建設局 淀川左岸線2期建設事務所設計課担当係長の藤田庸介氏だ。大阪市では淀川の左岸堤防沿いに、高速道路となる「淀川左岸線(2期)工事」を進めている。隣接する淀川左岸線延伸部(8.7km)ともに、将来は大阪都市再生環状道路の一部となり、大阪ベイエリアと大阪圏の主要高速道路を結ぶ大動脈となることが期待されている。「全長4.4kmの工区には、阪神高速道路3号線や供用済みの淀川左岸線につながる橋梁区間の海老江ジャンクション、掘割区間、そして堤防下を通るトンネル区間などが含まれています。発注者として工区全体の進ちょく状況をリアルタイムで把握し、事務所職員間や施工業者、建設局の本局と情報共有するための情報プラットフォームとして、ArcGISの導入を決めました」(藤田係長) 大阪・淀川堤防沿いに高速道路建設を進める大阪市は、ESRIジャパンの地理情報システム(GIS)であるArcGIS Online(以下、ArcGIS)で建設計画をデジタルツイン化。地図上にBIM/CIMモデルや図面、現場映像などを 整理した。現在の進ちょく状況をリアルタイムに把握、共有できるほか、4D シミュレーションによる工程予測に役立てている。今後は他プロジェクトとの調整、防災対策にも活用を広げることも視野に入れている。リアルタイムに把握、共有工区の状況を大阪市がArcGISで高速道路建設をデジタルツイン化!地図上にBIM/CIMや図面、映像を表示し状況を把握大阪市
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