旧日本測地系の画像データを測地成果2000に対応させたい


作成日 2002年07月10日
必要モジュール:Essentials以上


Question:

既に旧日本測地系(Bessel Tokyo)で幾何補正した画像データを測地成果2000に対応させたい。


Answer:

既に日本測地系で幾何補正を行った画像データを測地成果2000に対応させるには、いくつかのレベルが考えられます。ここではそれらについて解説いたします。

測地成果2000についての解説および、新規データムJGD2000をIMAGINEに追加する方法は世界測地地系への対応をご参照ください。

 

旧日本測地系の画像データを測地成果2000の画像データに変換するする際は、ユーザ様が用途に応じて変換手法を選択する必要があります。

 
レベル
具体的操作
備考
1
Bessel/Tokyo のデータを GRS 1980/JGD2000に投影変換する。 最も簡単だが、測地網の歪みを考慮することができない。しかし、小縮尺(20万分の1より小縮尺)の精度の画像データの場合は、これで満足する場合もある。
2
測地成果2000の地図座標値をリファレンスとして幾何補正を行う。 国土地理院のTKY2JGDを使用する必要がある。
3
Bessel/Tokyo で幾何補正した際のリファレンスGCPの値を測地成果2000の値に換算し、幾何補正していない画像を再度幾何補正を行う。 最も適した方法だが、GCPファイル(*.gcc)が無ければ行えない。

 

 

1.Bessel/Tokyo のデータを GRS 1980/JGD2000に投影変換する場合:

Spheroid : GRS 1980、Datum : JGD2000 で投影変換(Reproject)を行います。最も簡単な方法ですが、測地網の歪みを計算することはできません。しかし、測地網の歪みは最大で約9m程度ですので、小縮尺のデータの場合、たとえば20万分の1の紙地図をスキャンした地図画像のデータなどは、データそのものの精度が約140mとなっているため、投影変換だけで十分という場合があります。

投影変換を行うことによって、旧日本測地系と世界測地系の定義による差=最大約450m を変換することは可能です。

 

2.測地成果2000の地図座標値をリファレンスとして幾何補正を行う場合:

既に画像に定義されている地図座標値を元にPolynomialで新成果へ幾何補正を行います。これを行う場合は国土地理院から提供されている TKY2JGD というソフトウェアを使用する必要があります。

TKY2JGDはこちらからダウンロードできます。 あらかじめインストールおよび変換パラメータファイルの読み込みを行っていてください。

TKY2JGDは、旧成果の座標値を新成果の座標値に変換するソフトウェアです。対応している投影法は緯度経度系と平面直角座標系です。UTMの画像データは一旦平面直角座標系に投影変換を行ってから使用する必要があります。

緯度経度のデータと平面直角座標系の変換方法は多少異なります。

 

具体的操作(緯度経度の画像データの場合)

1)Polynomialで幾何補正を行います。Polynomial Model PropertiesのProjectionタブで、投影法は以下の図のように設定します。

 

2)リファレンスGCPはキーボードからとします。

 

3)以下のように表示されるのを確認します。

 

4)GCPを4点以上、任意の地点で計測します。最低限、画像の四隅は計測するようにします。

 

5)下図の赤く囲まれた、リファレンスGCPの値をTKY2JGDを使用して算出します。この際、IMAGINEとTKY2JGDの間で緯度経度の表現方法が異なりますので、そのままでは相互にコピー&ペーストすることは出来ません。

6)IMAGINEでは度の十進経緯度が表示されています。それに対し、TKY2JGDは "度分秒.xxxx" という度分秒フォーマットになっています。そこで、IMAGINEで表示されている値を度分秒で表示されるようにします。

X Inputを選択した後、X Inputの上で右クリックし、Formatを選択します。

7)Number Formatダイアログが起動しますので、Cordinates dg:mm:ssssssss E/W を選択し、Applyします。表示が度分秒になるはずです。

8)同様にY Inputカラムも選択し、フォーマットを変更します。Y Inputの場合はdg:mm:ssssssss N/Sを選択します。以下のような状態になることを確認してください。

 

9)このままの状態ではTKY2JGDに入力できません。そこでReportします。。X InputカラムとY Inputカラムを選択した状態で右クリックし、Reportを選択します。

10)レポートのフォーマットの設定はそのままでOKボタンをクリックします。レポートがIMAGINEのテキストエディタで表示されるはずです。

11)Editorで、:(コロン)を削除しておきます。下図のような状態にします。

 

12)ここからはTKY2JGDの操作になります。TKY2JGDを起動しておきます。

X Input、Y Input の値をコピー&ペーストします。上図では 1380004.320000355955.680482 の値になります。ペーストの際は右クリックで貼り付けてください。

 

13)数値をペーストした後、緑のボタンをクリックすると測地成果2000における座標値が表示されます。

14)換算した座標値をIMAGINEに戻します。測地成果の座標値(1385307.04284と 374447.55170)をIMAGINE側に貼り付けます

このままでは入力できませんので、度分秒の間に半角スペースを入れます。

例: 1385307.04284→138 53 07.04284

十進経緯度で表示されるはずです。

同様にして他のGCPの値もTKY2JGDで変換し、その値をIMAGINEに入力します。

14)すべての作業が終了したら、Σボタンを押して座標変換式を計算し、リサンプリングして幾何補正を実行します。RMS(単位は度)があまりに大きい場合はコピー&ペーストを間違っている可能性があります。通常RMSはかなり0度に近い値になるはずです。(例:一次メッシュ(甲府)の場合、RMS=0.000000000008 度でした。)

コピー&ペーストが正しく行われているか確認を行う場合、X Ref.、Y Ref.のフォーマットを60進数(dg:mm:ssssssss E/WもしくはN/S)にするとよいでしょう。

なお、緯度経度のデータを変換するのは、上記のように多少手間がかかります。場合によっては平面直角座標系に投影変換してTKY2JGDを使用する方が効率的な場合もあります。この場合、一旦投影変換/リサンプリングされることを十分理解した上で行ってください。

 

具体的操作(平面直角座標系の画像データの場合)

1)Polynomialで幾何補正を行います。Polynomial Model PropertiesのProjectionタブで、投影法は以下の図のように設定します。なお、下図の例は平面直角座標系第9系の場合です。最初にStandardタブでJapanese Plane Cordinate Systemを選択し、Zoneを選択しておくと便利です。

 

2)リファレンスGCPはキーボードからとします。

3)以下のように表示されるのを確認します。

4)GCPを4点以上、任意の地点で計測します。最低限、画像の四隅は計測するようにします。

 

5)下図の赤く囲まれた、リファレンスGCPの値をTKY2JGDを使用して算出します。

 

6)ここからはTKY2JGDの操作になります。TKY2JGDを起動して変換データ形式は『平面直角座標系』を選択し、番号(Zone)も適切なものを選択します。

X InuptおよびY InputをコピーしてTKY2JGDに貼り付けます。上図のGCP #1(-12235.301、-34012.619 )をコピー&ペーストします。

【重要な注意点】TKY2JGDの平面直角座標系のXにはIMAGINEのY Inputを入力します。逆に、TKY2JGDのYにはX Inputを入力します。平面直角座標系はXYの扱いがIMAGINEと異なる点に十分ご注意ください。

数値を入力した後、緑の矢印をクリックすると計算が行われます。計算結果を、XをY Refに、YをX Ref.にコピー&ペーストします。

同様にして他のGCPの値もTKY2JGDで変換し、その値をIMAGINEに入力します。

 

 

7)すべての作業が終了したら、Σボタンを押して座標変換式を計算し、リサンプリングして幾何補正を実行します。RMS(単位は度)があまりに大きい場合はコピー&ペーストを間違っている可能性があります。通常RMSはかなり0度に近い値になるはずです。(例:9系の航空写真、約3km四方の場合、RMS=0 .024 mでした。) ただし、RMSの値はデータに依存して増減します。

 

3.Bessel/Tokyo で幾何補正した際のリファレンスGCPの値を測地成果2000の値に換算し、 幾何補正していない画像を再度幾何補正を行う場合。

幾何補正をしていない画像に対し、以前使用したGCPファイルを読み込んだ後、2の手順と同様にTKY2JGDで測地成果2000に対応した座標値に換算し、再度幾何補正を行います。


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