サポート


HotTopic 8: SRTM-3データの編集

作成日 2005年05月01日
                更新日 2008年09月05日


SRTMは、NASAとNGA(National Geospatial-Intelligence Agency)のシャトル・レーダー・トポグラフィー・ミッション(Shuttle Radar opography Mission)という共同事業のことで、このミッションにより世界の3次元的な地形データの図化を試みました。レーダー・センサーはNASAのスペースシャトル「エンデバー号」に搭載され、2000年2月11〜22日の11日間で地球表面の約80%(北緯60度から南緯56度の地域)をカバーするデータの取得に成功しました。SRTMで取得されたデータは、基本的に人工物や植物、裸値など地上に存在しているものの高さが計測されています。

SRTMのデータは、FTPサイトより(ftp://e0srp01u.ecs.nasa.gov/srtm/)無料でダウンロードすることができます。

  • Version 1- SRTM未編集データの品質は「Research Grade(研究レベルの品質)」であり、研究やテスト目的のデータとして使用を考えられています。未編集のため、多数のNo Data値やスパイク/ウェルなどを含み、また、水域部分や海岸線は明確に定義されていません。
  • Version 2- NGAによって編集されたデータです。多少のNo Data値は残っているものの、水域部分や海岸線、 スパイク/ウェル部分について、かなりの編集がされています。また、編集 途中に出来た海岸線のベクタデータ(SWBD:SRTM Water Body Data)も ESRIシェープファイル形式で一緒に提供されています。

また、SRTMデータは、以下のような特徴があります。

プロダクト名
SRTM-1*
SRTM-3
解像度
1 arc second (約30m)
3 arc second (約90m)
座標系
Geographic(緯度経度)
Datum(水平方向)
WGS84
Datum(垂直方向)
EGM96 Geoid
単位
メートル
*SRTM-1データはUSA、及び、その領土のデータのみ配布されております。

ここでは、SRTM-3データのNo Data値部分の編集についてご紹介いたします。


データの編集

インポートされたSRTM-3データは下記のように、No Data=-32768の部分(黄色部分)が存在します。この部分を修正するには、様々な方法が存在すると思いますが、今回は、ERDAS社ウェブサイトに提供されているDEMの欠損部分を埋めるモデルを使用して修正してみます。

注意:ERDAS社ウェブサイトで提供されているモデルは、ユーザの方々から無償で提供されているものでERDAS社、及び、ESRIジャパンではサポートの対象外になっております。使用される方個人の責任でご使用ください。また、このモデルに対する質問等は製作者の方々に直接お問い合わせください。


 

1.モデルのダウンロード

米国ERDAS社のWEBサイト(http://gi.leica-geosystems.com/LGISub2x0x0.aspx)で提供されているUSGS DEM Repair DEM Holes Model*(.gmd)を使用します。こちらのモデルをダウンロードするためにはログインが必要です。アカウントを持っていない方は下記のVisitorアカウントでログインしてください。

  • E-mail: visitor@erdas.com
  • Password: visitor
ログイン後はページ左のナビ部分で[Downloads][ERDAS IMAGINE] を選択して表示されたページのModelsカテゴリー21番目の「USGS DEM Hole & Sliver Repair Model」をクリックします。モデルのダウンロードサイトが表示され、モデルの解説も読むことができます。
* the Center for Geographic Information Systems, Georgia Institute of Technology、Paul Beaty氏 作成/提供

2.モデルの編集

このモデルは、3x3もしくは5x5のカーネルを使用して指定されたピクセル値の部分にFocal Mean処理を施します。
使用する場合は、モデル内においてFocal Mean処理を施す対象のピクセル値を指定する必要があります。SRTMデータの場合は、対象ピクセルはNo Data値=-32768の部分になります。

3.処理の実行

データによりNo Dataピクセルのサイズが異なるため、繰り返し回数はデータ毎に異なります。今回のデータでは、3回処理を繰り返すと全てのNo Data値(-32768)の部分がなくなりました(左下画像黄色)。

未編集のSRTMデータ
編集後のSRTMデータ

 

データの比較

ここでは、下記の3つのデータの比較を視覚的に試みます。

  •  SRTM-3データ (解像度 約90m)
  •  SRTM-30データ (解像度 約1km)
  •  国土地理院発行 数値地図250mメッシュ(標高)データ (解像度 約300m)

使用しているデータは、下図の関東沿岸地域の地形です。


下図は各データを、1)VirtualGISにおいてLandsatETM+画像を重ね合わせた状態、2)VirtualGISにおいてDEMとして取り込んだ状態、3)疑似カラー表示をした状態の画像になります。

SRTM-3データ
SRTM30データ
国土地理院発行 数値地図250mメッシュ(標高)データ

3つのデータを比較するとNo Data部分を編集したSRTM-3のデータは、詳細な起伏も反映されているように見えます。しかしながら、データによっては陸域部分でもマイナス値が存在する場合もある、など研究レベルの品質であるため更なる編集が必要になると考えられます。SRTM30データは、GTOPO30データにより編集が施されています。VirtualGISにDEMとして取り込まれた状態の画像を見る限りではかなり詳細に欠けますが、3DシーンのDEMデータとして使用する分には見た目は良く、また、SRTM-3データと比べても殆ど見劣りしません。無料で入手可能、そして、世界の多くの地域をカバーしているという点から、これらのデータは特にビジュアライゼーションに適任と考えられます。

関連資料:

PAGE TOP


copyright
copyright