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掲載日:2007年5月21日 |
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先日たまたまNHKが開催した標題のセミナーに参加した。 「環境問題の放送しっぱなし、見っぱなし」を脱却する手段として、テレビとITの活用と、フィードバックの場としてのワークショップのミックスが環境教育に極めて有用なことを理解できた。 私は、環境情報をどのように世の中に提供するべきかといった宿題を考えねばならない機会が最近多く、先日、「地球データマップ」の番組HPで地球データマップ授業活用セミナーの開催案内を見つけ、先生や環境に関心のある方々がどのような自然環境情報を求めているのか、あるいはどのような情報が伝達されているのかといった現状が知りたくて参加してみた。 地球データマップというNHKのテレビ番組については以前のコラムでも取り上げたことがあるが、さまざまな統計データを地図に表した「データマップ」を使って、現在の世の中を理解し、何ができるのかを考えることを目的としたNHK教育テレビの学校教育向け番組である。詳しくはここを参照されたい。 当日は、普段入ることができないNHKの裏口から会場に通され、取材のテレビカメラも来ていた。「教室」では大体40名くらいの方々が「班」ごとに座り、黒板の脇には今日の時間割が張られており、スクリーンには地球データマップが映し出されている。まるではるか昔に戻った気になる演出だ。研究授業固有の堅苦しさがなく、今日のセミナーへの期待も高まってくる。 セミナーは、番組を活用した飢餓と飽食の体験授業が計2コマと、意見交換が1コマだった。最後の意見交換では、授業で番組をどう活用するか、教材のアイデア、地球温暖化の授業で番組をどう利用するか、などについて全員で話をした。 セミナーでは、いきなりテレビを見せるのではなく、自分が前日に食べた食事を絵に描かせ、満足度を100点満点で自己評価。班毎に紹介しあうことでアイスブレイキング。そして先生がこれらの食べ物はどこから来ているのか、日本の食材だけのものは何かなどを考えさせ、世界と自分がつながっていることの気づきを促す。それからテレビの「飢える国・飽食の国」の放送を見る。最後にカードゲーム「違いの違い」や新聞記事(食料支配 カーギルの戦略 上中下 朝日新聞 1999年12月22,23,24日)などを基に飢餓と飽食の背景にある問題についてディスカッションを行う。 1つの理想的な「教室における」環境教育の実践であった。TV教育番組と授業をうまく組み合わせ、さらにGISで作るデータマップを活用するとすばらしい効用を生み出せることがよく理解できた。 ただ、ワークショップで気になったこともあった。セミナーに参加する方々は平均より環境意識が高い。にもかかわらず、例えば穀物を用いてエタノールを作ることが、必ずしも環境保全につながらないということをご存じない方も中にはいらっしゃった。正しい知識を持っていないと、とんでもない判断になる恐れが誰にもある。ゆえにテレビやインターネットで正しい知識を伝え、それに基づきディスカッションを行い、それに基づき各自が考え、深い気づきを得る。そして先生や地域社会が行動のフォローをする。それぞれの立場やツールの特性をうまく生かしたご提案を紹介いただけた。そして、これまで漫然とテレビを視聴していたことがよく分かり、反省もした。今回のセミナーが提案するスタイルはそうした状況を脱却する1つの回答たり得るのだろう。 関係の御各位のセミナー準備はおそらく大変であったとお察しするが、参加して考えることが多々あり、地球データマップの番組愛好者として大変うれしく思った。 |
(コラムを書くにあたって参考にした情報源) 体験授業で紹介していた教材 ・世界地図 Worldmapper
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