ArcGIS Desktop製品のマルチプロセッサ/マルチコア プロセッサ サポートについて
ハイパースレッディングやマルチコア プロセッサの背景
大手半導体メーカーであるIntel や AMD は、ハイパースレッディングを実装した CPU やマルチコアプロセッサをサポートすることにより、新プロセッサ テクノロジの性能を拡張しています。ハイパースレッディングは、複数のプロセスが同一の CPU キャッシュを共有することにより、 CPU が 1 つ処理を実行している間、別の処理を実行する事を可能にしてくれます。マルチコアプロセッサは、同時に複数の処理を実行することができ、 1 つのプロセッサ ソケットに複数の CPU 実行回路を提供しています。ハイパースレッディングは、複数のスレッドを実行する際に、 CPU のレイテンシを短縮することにより処理性能を向上させます。マルチコアプロセッサ(ソケット)は、同時処理スレッドの実行を並列に行うことにより、コンピュータの演算能力を向上させています。
マルチプロセッサ / マルチプロセッサ環境での ArcGIS Desktop の動作
ArcMap や ArcCatalog などの ArcGIS Desktop アプリケーションは、マルチプロセッサやマルチコア プロセッサ環境の動作をサポートしています。しかし、単一の ArcGIS Desktop アプリケーションの処理に、マルチプロセッサやマルチコアプロセッサなどのマルチ CPU マシンの利点をフルに活用できるわけではありません。なぜなら、 ArcGIS Desktop アプリケーションは、逐次プロセススレッドを使用しているからです。
マルチプロセッサ環境の場合、 ArcGIS アプリケーション以外のプロセス( E メール、セキュリティチェック、バックアップ、その他バックグラウンド プロセスなど)を別のCPUリソースが処理することにより、それらの負荷の影響を受けることなく ArcGIS Desktop アプリケーションを利用できます。その結果として多少のパフォーマンスの向上が見られるかもしれません。
単一の CPU マシンの場合、たとえば、負荷の高いジオプロセシング作業を行っている時など、 1 つの ArcGIS Desktop アプリケーションを実行することにより、すべての CPU リソースを費やしてしまうこともあります。しかし、デュアル CPU または、デュアルコア プロセッサで同時に同じ処理を実行すると、 CPU 使用率が、最小パフォーマンス ゲインで50%をわずかに上回ります。両方の CPU リソースをフルに使用するには、別の処理、たとえば、別の ArcGIS Desktop セッションまたは別のアプリケーションなどが存在する必要があります。
複数ウィンドウ環境での作業や同時バッチ処理を実行する ArcGIS パワーユーザの方はマルチ CPU 環境のメリットを享受できます。 マルチ CPU マシンは、 ArcGIS ワークフローの中で複数の処理を実行するような負荷の高いジオプロセシング機能や、地図製作作業の効率を大幅に向上させます。
ArcGIS Desktop とその他のサーバ プラットフォーム
ターミナル サーバ、 Web サービス、 GIS データ サーバなどの、その他のサーバ プラットフォーム環境の場合、 ESRI テクノロジはマルチ CPU プラットフォーム構成をフルに活用しています。これらのプラットフォームは、複数同時クライアント処理をサポートするよう構成する必要があります。たとえば、ターミナル サーバは、 1 つの CPU ごとに複数のユーザをサポートしていますし、各 Web サーバも、インバウンド トランザクションの同時処理をサポートするために、複数のインスタンスで構成することができます。また、 GIS データ サーバは、一般的に、複数の同時 ArcGIS Desktop クライアント接続をサポートしています。
ESRIジャパン株式会社