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巨大な鉱山 採掘によって作られた地形

 

 

世界最大級の露天掘り鉱山を覗き込んでみよう

 

私たちの天然資源に対する需要はとどまることを知りません。地下から採れる鉱物も例外ではありません。鉱物資源の採掘は、地表にまるで傷跡のような窪地を残すなど周辺の環境に影響を与えています。ストーリーマップをスクロールして世界最大規模で著名な鉱山のガイド・ツアーをご覧ください。

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解説

露天採掘と露天鉱山:鉱脈を掘り求めて

鉱山は主に2つの方法で採掘作業が行われます。そのひとつは坑内採掘で、ときに数キロメートルの深さに及ぶ、狭くて複雑なトンネルによってできていることもあります。もう一方が露天掘りです。鉱床が比較的浅い場合、鉱石の鉱脈に到達するために採掘用の大きな穴を掘り、ショベルカーや掘削機、ダンプトラックなどの巨大な機材で表土を除去し、鉱石を輸送し、処理します。露天掘りは、より安全で費用対効果の高い方法だと考えられています。

 

銅や鉄鉱石採掘の露天掘りは、一般的に円形です。鉱石が採掘されるにともない、より深く、より大きく広がる巨大な穴を掘ります。石炭鉱床は、広いエリアに渡って積層していることが多いため、露天鉱山は数百から数千ヘクタールまでにも拡張されます。

 

露天掘りの環境コストは著しいものです。アパラチア山脈の山頂を除去するように展開された鉱山現場とその周辺では、自然の生息地は奪われ、小川はなくなり、地表面や地下水を汚染、そして地域住民は立退きを余儀なくされました。膨大な量の表土は有害廃棄物を含んでいることが多く、景観に恒久的な傷跡を残します。米国とカナダを含むいくつかの国では、採掘された領域を復元することを鉱山業者に命じることもありますが、完全な復元ほぼ不可能です。

 

2. ユバゴールドフィールズ(カリフォルニア州、アメリカ合衆国)

ユバゴールドフィールズの歴史は1849年のカリフォルニア・ゴールドラッシュにまでさかのぼります。初期の鉱山労働者は、砂金を求めて手作業で採取を行っていましたが、まもなく水力採鉱が優勢になります。探鉱者は、高圧水ジェットで砂利を吹き飛ばし、木製の水路に沿って金を抽出しました。

 

 

水力採鉱は景観を損ねるだけでなく、膨大な土砂を運び去ります。1900万平方メートル以上に及ぶ蓄積物は下流に運ばれ、いくらかはサクラメント川を経由してサンフランシスコ湾に到達しました。この採掘方法の与えるその他の影響として、洪水や重金属汚染が含まれます。

流積シルト層と呼ばれる砂利の土砂は、さらなる金を抽出するために、 20世紀になって再び処理されました。近年では、コンクリート製造用の骨材として使用するために採掘されました。

 

11. ミール鉱山(シベリア、ロシア)

2011年に採掘作業が終了したミール鉱山は、ダイヤモンドを産出する世界で2番目に大きな露天掘りです。採掘の稼働期には、鉱山の底に達するまでにかかる5kmの道のりと極寒の寒さという悲惨な条件にも関わらず、年間には10ミリオンカラットのダイヤモンドが採れていました。

ミール鉱山によってできた巨大な穴は危険な下降流を引き起こします。それは鉱山上空が飛行禁止区域に指定されるほどです。

 

13.グラースベルク鉱山(インドネシア)

グラースベルク鉱山は、世界で最大の金鉱、3番目に大きな銅山、そして7番目の深さを誇るいくつもの最高峰を連ねる露天掘りです。海抜3,962メートル以上の高地、また遠隔地であるにも関わらず、パウア州にあるこの鉱山では、19,500人もの労働者が働いています。

2012年には、24トンの金と、315トンもの銅が生産されました。

 

 

14.レンジャー鉱山(オーストラリア)

1980年から運営されているこのウラン鉱山は、オーストラリアのカカドゥ国立公園に囲まれた私有地にあります。ここで採れるウランは北米、ヨーロッパ、そしてアジアの原子力発電所へ供給されています。福島原発事故によるウラン需要の減少は、この老朽化した鉱山施設に財政的な損失を与えました。

 

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掲載種別

掲載日

  • 2015年11月7日