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ミレニアルズ世代の晩婚化

 

ミレニアルズ世代の晩婚化が映し出すアメリカ社会とは

米国Esri社 2015年6月10日のブログ記事より

 

日本の若者の結婚観の変化や晩婚化がしばしば取り上げられますが、アメリカでも現在の20代から30代前半までの世代「ミレニアルズ」の晩婚化が顕著になっているそうです。その理由は主に、失業や低収入による経済面での不安、結婚観の変化など、日本の晩婚化との共通点が見えてきます。本Webマップは、Esri 人口統計データを利用し、2015年の18歳~34歳までの人口の割合を色別に表したものです。 各自治体のポリゴンをクリックすると、ミレニアルズの占める割合(%)、その地域の収入の中間値、既婚・未婚などの割合が表示されます。ミレニアルズの割合が高いほど、既婚と未婚の割合にあまり差がないことがわかります。

 

アメリカ、若者の晩婚化

 ※画像をクリックするとマップに飛びます

解説

本マップは、ArcGIS Onlineの「スマート マッピング」機能を使用し、位置情報をよりインテリジェントに可視化しています。

「ミレニアルズ」はアメリカで生まれた造語で、現在の20代から30代前半の世代を指します。このミレニアルズは現在、ウェディング業界が長年ターゲットとしてきた、いわゆる「結婚適齢期」の年齢にあたりますが、結婚しているのは26%にすぎません。Pew Research社の調査によると、未婚のミレニアルズの69%が結婚したいと思っていますが、低学歴や低収入、失業により経済的に安定していない人が多く、結婚に踏み切れないようです。事実、今日、結婚を決める人は高収入、高学歴の人たちに多くなっています。国勢調査局が実施した別の調査でも、両親との同居が30%、未婚が60%以上と同様の結果が出ています(調査期間:2009年~2013年)。

 

結婚を決める人は高収入、高学歴の人たちに多くなっている

 

結婚観にも変化が見られます。ミレニアルズの30%が幸福な結婚生活を重要なゴールであるとする一方、44%は「結婚」にこだわっていないようです。Pew Researc社の調査では、ここ数年、入籍せずに子供を生み育てるカップルへの風当りが和らぐ傾向が見られます。これも、ミレニアルズの結婚観の変化により、非嫡出に関する責任を共に担うという考え方が他の世代に影響を与えているからであると考えられます。

ミレニアルズはアメリカ国内に約8,000万人いるとされています。今後数年の間に、ミレニアルズが国内の生活様式、住宅供給、教育、消費、考え方に大きく影響を与えていくことになります。家族を持ったミレニアルズは、同棲、数世代同居、主夫というように、家族の形を多種多様に変えていくことでしょう。

 

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掲載日

  • 2015年8月17日