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東北地方太平洋沖地震緊急地図作成チーム(EMT = Emergency Mapping Team)の活動を支えるGIS

 

東北地方太平洋沖地震緊急地図作成チーム(EMT = Emergency Mapping Team)の活動を支えるGIS

弊社もチームメンバーの一員となっている東北地方太平洋沖地震緊急地図作成チーム(EMT = Emergency Mapping Team)では、GISがどのように活用されているかをご紹介します。

EMTは、東北地方太平洋沖地震に関する状況認識の統一を可能にするために、志を同じくする様々なメンバーから結成され、内閣府防災担当のご協力を得て地図作成活動を開始しました。

EMTの活動は、Web上で公開されている情報やFAXなどの紙媒体で報告される情報、報道資料、Excelなどの帳票として流通されている情報など、多様な震災関連情報の収集から始まります。収集された情報は、 ArcGIS Desktop を活用して加工されGISデータとして構造化された後、震災対応に従事する意思決定者が容易に状況認識できる形にマッピングされます。これらのマップは静的マップとして印刷されたり、PDFファイルとして共有されます。静的マップの一部はEMTのWebサイトでPDFファイルにて公開されています。

静的マップは、組織内部の意思決定者間で状況認識の統一を図る上で威力を発揮しますが、組織の枠を超えて広く共有したり、他の情報をマッシュアップ(動的な重ね合わせ)して新たな知見を得るなどには不向きです。そこでEMTでは、整備されたGISデータの各レイヤをクラウドコンピューティングによる ArcGIS Server on Amazon EC2にて動的マップとして配信し、同じくクラウドコンピューティングによるGISポータルであるArcGIS.comの「東北地方太平洋沖地震」グループにてカタログ化しています。このポータルにカタログ化されている動的マップは、クラウドコンピューティングによるオンラインGISであるArcGIS Explorer OnlineArcGIS DesktopGoogle Earthや各種WMS対応クライアント、スマートフォンやメディアタブレット( ArcGIS for iOS )などの幅広いツールにてオープンに活用できます。ここでの活用は単なる動的マップの閲覧のみでなく、他の情報とマッシュアップして独自のマップを作成することも可能になっています。

このカタログに含まれているコンテンツには、国土地理院提供の被災後空中写真と地形図をグループレイヤとしてまとめたArcMapレイヤファイル(バージョン10用)もありますのでご活用ください。

EMTによる静的マップ作成および動的マップの配信活動は、震災関係の意思決定者を強力に支援するのみでなく、広域災害の対応における社会規模のコラボレーションを実現しています。

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掲載種別

掲載日

  • 2011年4月25日